「カウンター席に福」
「わたしゃお多福、御室の桜、花(鼻)が低くても人が好く」と歌われた京都の仁和寺に咲く御室桜のように、「誰が来ても親しんでもらえるお店を」という思いが込められた「御多福珈琲」。阪急四条河原町から西へ歩いて5分ほどで、藤井大丸の手前にある。
店長の野田敦司(39)さんは、ルパン3世のようなモミアゲの持ち主。席に座りしばらくすると、その力強い髪型と優しげな眼差しとのギャップに気がつく。12年前、毎月15日に開かれる知恩寺の手作り市でコーヒーの屋台を始め、8年前に御多福を開いた。和歌山県出身の野田さんは、小さな頃から、お父さんに連れられて喫茶店に通い、ミキサー